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csr2012   13 / 50

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東亞合成グループ CSR報告書 2012 13 特 集 CSRマネジメントコンプライアンスコーポレート・ガバナンス RCマネジメント人 財 育 成社会貢献・ コミュニケーションの充実サイトレポート 東日本大震災では、当社のグループ会社である日本純薬広野工場が福島原子力発電所の 事故の影響で避難区域に入り、操業を停止する事態となりました。2011年5月から本格 的な復旧作業を始め、7月からは震災前に近い水準まで回復し、操業を開始することがで きました。その道のりは決して容易なものではなく、地域社会やグループ内でのさまざま な協力のもとで乗り越えてきました。 日本純薬広野工場 復旧への道のり .オール東亞の連携と地域社会とのかかわり. 日本純薬 広野工場 工場長 復興へのカギは地域社会や近隣企業との連携青田 重行 当工場では他工場での代替生産が困難な製品を生産しており、震災後は早期復旧が課題でした。 復旧にあたって一番不安だったことは、放射線についての正確な情報が入ってこないことでし た。その中で、放射線に関する知見を有する富士フイルムファインケミカルズ様の関連会社の方 にご協力いただけたことが大きな助けとなりました。さらに、グループ企業であるTOAエンジニア リングや協力会社の方々にも設備のメンテナンスなどを迅速に行っていただき、無事に操業を再 開することができました。地域社会やグループ内の連携なしにはここまでこれなかったと感じて います。 また、当工場の従業員の約7割が広野町で採用された人材であり、誰もが地元への愛着を 強く持っています。今後、製品を安定的に供給することはもちろんですが、広野町を愛する すべての人々が安心して働ける場を提供するためにも、安全・安定操業に努めていきます。 確実なメンテナンス作業で皆さまの助けに報いる 当初の被害は軽微だったため、比較的早い復旧を見込んでいました。しかし、当工場が避難指 定区域に入り、原則的に工場への立ち入りを禁じられる事態になりました。その間、定期点検が必 要な設備もあるため、特例として避難先から広野まで監視と点検に通うこととなりました。 4月に避難指示が解除され、本格的な復旧は5月からとなりましたが、余震があるたびに必要 となるこまめなメンテナンスや、放射線の問題から作業時間を制限されるなど、困難な状況が 続きました。そのような中で、グループ企業や協力会社の方からの人員や資材の提供は大変 ありがたく、復旧への大きな支えとなりました。今後も安全な操業を目指し、一人ひとりの 役割を全うしていくことが、ご協力いただいた皆さまに報いることだと考えています。 広野工場 日本純薬 広野工場 工場長 青田 重行 日本純薬 広野工場 管理部 設備・保全グループ 大谷 瑞穂 独自のノウハウで広野町の復興に貢献する 社外ステークホルダーからのメッセージ 富士フイルムファインケミカルズ広野工場においても、震災発生の翌日には操業停止とな り、再開に向けて活動を行っていました。しかし、復旧のためには放射線による汚染状況の 改善が重要な課題でした。 そこで、当社工場と各立地企業の復旧のため、広野町、福島県、経済産業省等とも連携 し、グループ会社である富士フイルムRIファーマでの放射線測定データや除染の進め方など の情報を提供しながら早期の復興を目指してきました。日本純薬様とは、お互いに協力しあ い、除染活動と工場再開に向けた活動を進めてきました。また、広野町立地企業役員会か らの要請もあり、放射能の基礎知識から工場の除染方法などの講演会を開催し、各立地企 業との情報共有や実地指導を図りながら早期の復旧復興を目指してきました。 まだまだ思うような生産活動ができない状態ではありますが、今まで以上に連携を強め、 今後もともに福島の復興を力強く進めていきましょう。 富士フイルム ファインケミカルズ株式会社 広野工場 総務部 秋田 英博 様